原文: How To Use Axios With React: The Definitive Guide (2021)
このガイドでは、React フックを盛り込んだ多くの実例を使用することによって、React で Axios.js を正しく使用する方法がわかります。
まず、なぜデータの取り込みライブラリとして Axios を使用すべきなのかについてお伝えし、React で Axios を設定する方法と、主要な 4 つのタイプの HTTP リクエストを Axios で送信する方法について見ていきます。
その後、再利用性を良くするために Axios インスタンスを作成し、わかりやすくするために async-await を使用する方法や、カスタムフックとして Axios を使用する方法など、より高度な機能について触れます。
さっそくはじめましょう!
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このチートシートは、この記事の重要な情報をすべて含んでいる、便利な PDF ガイドです。
目次
- Axios とは?
- なぜ React の中で Axios を用いるのか?
- React で Axios を設定する方法
- GET リクエストを送信する方法 (データの取得)
- POST リクエストを送信する方法 (データの作成)
- PUT リクエストを送信する方法 (データの更新)
- DELETE リクエストを送信する方法 (データの削除)
- Axios でエラーを扱う方法
- Axios インスタンスを作成する方法
- Axios で Async-Await 構文を使用する方法
- カスタム
useAxios
フックを作成する方法
Axios とは?
Axios とは、特定のエンドポイントへのリクエストを送信できるようにする、HTTP クライアントライブラリです:

たとえば、外部 API や独自のバックエンド Node.js サーバーを、Axios で実装できます。
リクエストを送信することで、API に、そのリクエストに応じた処理の実行を要求します。
たとえば、GET リクエストを送信した場合は、アプリケーションの中で表示するデータを返信するように要求します。
なぜ React の中で Axios を用いるのか?
HTTP リクエストの送信に使用できる、さまざまなライブラリが数多く存在しているにもかかわらず、なぜ Axios を選択するのでしょうか?
HTTP リクエストを送信するクライアントとして、 Axios を使用すべき 5 つの理由を、以下に挙げます:
- Axios は、初期設定で JSON 形式のデータをうまく扱うことができます。Fetch API などの別のものと違い、多くの場合はヘッダーを設定する必要がありません。また、リクエストボディを JSON 文字列へ変換するといった、面倒な作業を行う必要がありません。
- Axios には、主な HTTP メソッドと一致する名前の関数が用意されています。GET リクエストを送信する時は、
.get()
メソッドを使用します。 - Axios は、より少ないコードでより多くのことを行います。Fetch API と違い、一度だけ
.then()
コールバックを用いれば、リクエストした JSON データにアクセスできます。 - Axios にはより良いエラー処理機能があります。ステータスコードをチェックして、エラーを自分で返さなければならない Fetch API と違い、Axios は 400 番台と 500 番台のエラーレスポンスステータスコードを返します。
- Axios は、クライアント側でもサーバー側でも使用できます。Node.js でアプリケーションのコードを記述している場合は、ブラウザーとは別の環境の中でも Axios を使用できることに注意してください。
React で Axios を設定する方法
React で Axios を使用する手順はとても簡単です。以下の 3 つのことが必要です:
- React のプロジェクトを作成してあること
- npm または yarn で Axios をインストールすること
- リクエストを送信するための API エンドポイント
新しい React アプリケーションを最も早く作成する方法は、react.new を訪れることです。
すでに React のプロジェクトがある場合は、Axios を npm (または他のパッケージマネージャー) でインストールする必要があるだけです:
npm install axios
また、このガイドでは JSON Placeholder API を使って、投稿 (post) データを取得し、変更します。
リクエストを送信できる全てのルートについて、それぞれにふさわしい HTTP メソッドと一緒に記載したものの一覧がこちらです:

Axios と API のエンドポイントを使用して行う操作 (投稿の取得、作成、更新、削除) の手短な例がこちらです:

GET リクエストを送信する方法
データを取得したり検索するには、GET リクエストを送信します。
最初に、個々の投稿に対してリクエストを送信してみましょう。エンドポイントを見てみると、 /posts/1
エンドポイントから最初の投稿を取得できます:
import axios from "axios";
import React from "react";
const baseURL = "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1";
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
axios.get(baseURL).then((response) => {
setPost(response.data);
});
}, []);
if (!post) return null;
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
</div>
);
}
useEffect
フックを使って、コンポーネントがマウントされた時点でこのリクエストを送信します。これには Axios をインポートし、.get()
メソッドを用いて GET リクエストをエンドポイントへ送信し、.then()
コールバックを用いてすべてのレスポンスデータを取得することが伴います。
レスポンスはオブジェクトとして返されます。データ (この場合、 id
、title
、body
プロパティーを伴う投稿データ) は post
と呼ばれるステートに格納され、コンポーネントの中で表示されます。
レスポンスの中の .data
プロパティーから、常にリクエストされたデータを見つけることができるということに注意してください。
POST リクエストを送信する方法
新しいデータを作成するには、POST リクエストを送信します。
JSON Placeholder API の仕様に従い、POST リクエストを /posts
エンドポイントに送信する必要があります。以下のコードを見てみると、投稿データを作成するボタンがあるのを確認できます:
import axios from "axios";
import React from "react";
const baseURL = "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts";
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
axios.get(`${baseURL}/1`).then((response) => {
setPost(response.data);
});
}, []);
function createPost() {
axios
.post(baseURL, {
title: "Hello World!",
body: "This is a new post."
})
.then((response) => {
setPost(response.data);
});
}
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
<button onClick={createPost}>Create Post</button>
</div>
);
}
ボタンをクリックすると、createPost
関数を呼び出します。
Axios で POST リクエストを送信するには、.post()
メソッドを使用します。作成しようとしている新しい投稿データを、オブジェクトのプロパティーとして記述し、第二引数として渡します。
もう一度 .then()
コールバックを使ってレスポンスデータを取得し、最初に取得した投稿を、リクエストした新しい投稿 に置き換えます。
これは .get()
メソッドとよく似ていますが、作成しようとしている新しいリソースが、API エンドポイントの後ろに第二引数として渡されています。
PUT リクエストを送信する方法
特定のリソースを更新するには、PUT リクエストを送信します。
以下の例では、最初の投稿を更新します。
そのためにもう一度ボタンを作成しましょう。ただし今回は、投稿を更新するための関数を、ボタンで呼び出します:
import axios from "axios";
import React from "react";
const baseURL = "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts";
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
axios.get(`${baseURL}/1`).then((response) => {
setPost(response.data);
});
}, []);
function updatePost() {
axios
.put(`${baseURL}/1`, {
title: "Hello World!",
body: "This is an updated post."
})
.then((response) => {
setPost(response.data);
});
}
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
<button onClick={updatePost}>Update Post</button>
</div>
);
}
上のコードの中では、Axois の PUT メソッドを使用します。POST メソッドの場合と同じように、更新しようとしているリソースをオブジェクトのプロパティーとして記述し、第二引数として渡しています。
ここでまた .then()
コールバックを用いて、返ってきたデータで JSX を更新します。
DELETE リクエストを送信する方法
最後に、リソースを削除するために、DELETE メソッドを使用します。
その例として、最初の投稿を削除してみましょう。
このリクエストを送信する時に、第二引数には何も必要ないことに注意してください:
import axios from "axios";
import React from "react";
const baseURL = "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts";
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
axios.get(`${baseURL}/1`).then((response) => {
setPost(response.data);
});
}, []);
function deletePost() {
axios
.delete(`${baseURL}/1`)
.then(() => {
alert("Post deleted!");
setPost(null)
});
}
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
<button onClick={deletePost}>Delete Post</button>
</div>
);
}
ほとんどの場合、.delete()
メソッドから返ってきたデータは必要ありません。
ただし上のコードの中では、リクエストが正常に resolve (成功) したことを確かめるために、.then()
コールバックがさらに用いられています。
上のコードの中で、投稿が削除された後に、ユーザーはうまく削除されたことを通知されます。それから、ステートの post
の値が、初期値である null
に設定されます。
また、一度投稿が削除されると、「No post」というテキストがアラートメッセージの後にすぐに表示されます。
Axios でエラーを扱う方法
Axios でエラーを扱うとはどういうことについて言うのでしょうか?
リクエストの送信中にエラーが発生するとどうなるでしょうか?例えば、誤ったデータを送信したり、誤ったエンドポイントへリクエストを送信したり、ネットワークエラーが発生したりする場合があるかもしれません。
エラーのシミュレーションを行うために、/posts/asdf
というような存在しない API エンドポイントにリクエストを送信してみましょう。
このリクエストを送信すると、404
ステータスコードが返ってきます:
import axios from "axios";
import React from "react";
const baseURL = "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts";
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
const [error, setError] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
// invalid url will trigger an 404 error
axios.get(`${baseURL}/asdf`).then((response) => {
setPost(response.data);
}).catch(error => {
setError(error);
});
}, []);
if (error) return `Error: ${error.message}`;
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
</div>
);
}
この場合、.then()
コールバックを実行する代わりに、Axios はエラーを返して、.catch()
コールバック関数を実行します。
この関数の中で、エラーデータを取得してステートに保存することで、エラーについてユーザーに通知します。つまり、エラーが発生したらエラーメッセージを表示します。
このコードを実行したときに、「Error: Request failed with status code 404」というテキストが見えます。
Axios インスタンスを作成する方法
これまでの例を見てみると、各リクエストを送信するために用いる Axios のエンドポイントの一部として、 baseURL
があるのを確認できます。
とはいえ、すべてのリクエストに対してひとつずつ baseURL
を記述し続けるのはちょっと面倒ですよね。いつも似たようなエンドポイントを含んでいるのですから、使用している baseURL
を、単に Axios に覚えさせることはできないものでしょうか?
実はできます。.create()
メソッドでインスタンスを作成した場合、Axios は baseURL
を記憶し、さらに、すべてのリクエストに対して指定し得る、ヘッダーを含めた他の値を記憶します:
import axios from "axios";
import React from "react";
const client = axios.create({
baseURL: "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts"
});
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
client.get("/1").then((response) => {
setPost(response.data);
});
}, []);
function deletePost() {
client
.delete("/1")
.then(() => {
alert("Post deleted!");
setPost(null)
});
}
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
<button onClick={deletePost}>Delete Post</button>
</div>
);
}
上のコードでは、設定用オブジェクトのプロパティーは baseURL
だけであり、それにエンドポイントを渡しています。
この場合では、.create()
関数は client
と呼ばれる、新しく作られたインスタンスを返します。
そうすることで、今後は、これまでと同じすべてのメソッドを用いるときに、第一引数として baseURL
を渡す必要が無くなります。例えば、/
、/1
などの必要な特定のルートを、単に参照するだけで済みます。
Axios で Async-Await 構文を使用する方法
JavaScript (React アプリケーションを含む) の中でプロミスを用いることの大きな利点は、async-await 構文が使用できることです。
async-await は、より簡潔なコードを記述できるようにしてくれます。さらに、async-await を用いたコードは、同期コードにとてもよく似ていますし、わかりやすいです。
では、どのようにして Axios で async-await 構文を用いればよいのでしょうか?
以下の例において、投稿が取得されてから、さらにその投稿を削除するボタンがあります:
import axios from "axios";
import React from "react";
const client = axios.create({
baseURL: "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts"
});
export default function App() {
const [post, setPost] = React.useState(null);
React.useEffect(() => {
async function getPost() {
const response = await client.get("/1");
setPost(response.data);
}
getPost();
}, []);
async function deletePost() {
await client.delete("/1");
alert("Post deleted!");
setPost(null);
}
if (!post) return "No post!"
return (
<div>
<h1>{post.title}</h1>
<p>{post.body}</p>
<button onClick={deletePost}>Delete Post</button>
</div>
);
}
ここでは useEffect
の中に、getPost
と呼ばれる async
関数があります。
関数を async
にしたことにより、await
キーワードを用いて GET リクエストを resolve させ、次の行でそのデータをステートに設定することが可能になりました。これで .then()
コールバックを使わずに書くことができます。
getPost
関数が、作成された後ですぐに呼び出されていることに注意してください。
さらに、deletePost
関数も async
になっています。これは、promise を resolve する await
キーワードを使用するために必要です (Axios メソッドはすべて、resolve すべき promise を返します) 。
DELETE リクエストと一緒に await
キーワードを使用した後で、ユーザーは投稿が削除されたことを通知され、ステートの post
の値を null
に設定します。
ご覧になったとおり、async-await はコードを大幅に整理し、とても簡単に、Axios と一緒に使用できます。
カスタム useAxios
フックを作成する方法
async-await は、コードをわかりやすくする素晴らしい方法ですが、これをさらにもう一歩進めることができます。
コンポーネントがマウントされる際に useEffect
を用いてデータを取得する代わりに、Axios で同じ処理を実行できる独自のカスタムフックを、再利用できる関数として作成できます。
カスタムフックは自分で作れますが、その一方で、use-axois-client と呼ばれるとても良いライブラリが、カスタム useAxios
フックを提供しています。
まずは、パッケージをインストールします:
npm install use-axios-client
フックを使用するために、JavaScript ファイルの先頭で、use-axios-client から useAxios
をインポートします。
もう useEffect
は必要ないため、React のインポートは削除できます:
import { useAxios } from "use-axios-client";
export default function App() {
const { data, error, loading } = useAxios({
url: "https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1"
});
if (loading || !data) return "Loading...";
if (error) return "Error!";
return (
<div>
<h1>{data.title}</h1>
<p>{data.body}</p>
</div>
)
}
これで、useAxios
を App コンポーネントの先頭で呼び出してから、リクエストを送信しようとしている URL を渡すことができます。また、このフックは、いろいろな状態を扱うのに必要となる、すべての値 (loading
、error
、そして resolve した data
) を含むオブジェクトを返します。
このリクエストの実行中は、 loading
の値は true です。エラーが発生した場合は、エラー状態を表示しましょう。そうでなければ、返ってきたデータがある場合は UI (ユーザーインターフェース) の中でそれを表示できます。
このようなカスタムフックの利点は、コードを実際に削減し、全体的に簡素化できることです。
Axios でより単純にデータを取得する方法を探しているなら、試しに今回のようにカスタム useAxios
フックを使ってみてください。
その次は?
おめでとうございます! 最も強力な HTTP クライアントライブラリのひとつを使用して、React アプリケーションを強化する方法を今、知ることができました。
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